「もう限界」現場から悲鳴…医療の"非常事態宣言" 札幌市 崩壊防ぐため理解訴え
札幌市の秋元市長と鈴木北海道知事は5月5日、医師会など9機関・団体と連名で「札幌市医療非常事態宣言」を出しました。
宣言では、入院患者が過去最多となっていて(5月4日で北海道内715床、札幌市346床)、入院が必要な場合でも札幌市内で受け入れ先がなく、市外への搬送を行わざるを得ない状況であることをあげ、「このままでは入院を待つ間に亡くなる最悪の事態も発生する。札幌市の医療体制はもう限界」として、医療体制の崩壊を防ぎ、市民の命を守るために宣言を発令するとしています。
その上で、改めて「札幌市内での外出・往来自粛」、「飲食の場面での感染リスクを低減する行動」の徹底を呼びかけています。具体的な内容は以下の通りです。
●生活や健康維持のために必要な場合を除く外出・往来自粛
必要な場合の例)医療機関への通院、食料・生活必需品の買い出し、必要な職場への出勤、屋外での運動や散歩など
●体調が悪い時の外出自粛
●重症化リスクの高い人と接する場合のリスク回避行動の徹底
●食事は「黙食」で4人以内、長時間、深酒、大声を避け、会食の際にマスク着用を
●特に札幌市内では、できる限り「同居していない人」との飲食自粛
札幌市は440床だったコロナ対応病床を480床まで増やしましたが、人員の問題などですぐに対応できるのは400床としていて、4日時点で346床と約9割が埋まっています。
札幌市医師会の松家治道会長は、5日の対策本部会議で「変異ウイルスは重症への移行が速い。人工呼吸器も足りずICU(集中治療室)は限界で助かる命が助からない」として危機感を訴え、一人一人の理解と協力を求めています。
UHB:北海道文化放送
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